「宝彩有菜アドバンスコース」付録14
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Fili掲載(2001/1)vol.55
「気楽な生き方教室」
(心は汚れるのが普通)
誰の心も元は大きな真珠の玉のように綺麗です。大きさは大体メロンの玉くらいだとイメージしてください。ピカピカでツルツルです。なんのヨゴレもありません。
でも、長い間にはホコリやヨゴレれがついてきます。特に、ヒドイ目に合ったり、自分だけ不運だったりするとそうなります。悔しさや憤りですが、それらがべっとりと張りついてしまいます。
その他にも、後悔や嫉妬、怒りや悲しみ、不平や不満など、いろいろな思いが着いてしまいます。
良い思い出はアルバムのように整理されてライブラリーに保管してありますが、悪い思いはベトベトした油汚れのように直接心に張りついたままになっています。
落ちにくいですし、その上にまた他のごみやホコリなんかもついてしまいますから、何重にもゴミやホコリが積み重なっています。
すると元々真珠のように綺麗であったことなんた忘れてしまいます。
(間違えている自己認識)
汚くなったままでずっと生きていると、その汚い玉を自分自身だと思ってしまいます。
自分は暗い人間だとか、自分は嫌な性格だとか、才能がないだとか、色々と間違った自己認識です。
他にも、自分はすぐに人が羨ましくなるだとか、どうしても優しくできないだとか、自分には不幸しか起こらないとか。
もっとひどいのになると、自分は幸福になる権利がない、あるいは、幸福になってはいけないなどと思っている場合もあります。
でも全部、間違いです。
それらはすべて、後からついたゴミやヨゴレのせいです。
それを綺麗に取り去れば自分は素晴らしく綺麗でピカピカの真珠の玉のようだとわかります。
ですから、後からついたヨゴレを取り去りましょう。心を元のように綺麗に磨きましょう。
でも、ごみやホコリならまだなんとか取れそうでも、こびりついたヨゴレやケガレは取れにくそうですね。
大丈夫です。自分で取り去ろうという気持ちさえあれば、上手い方法があります。
心の石鹸です。
(心を磨く石鹸)
心にべっとりとついているしつこい油ヨゴレは、欲、怖れ、怒りのようなものです。執着で着いています。粘着していますからなかなか剥がれません。
そこで、石鹸を使います。石鹸の小さい泡が粘着している隙間に入り込んで、剥がれやすくしてくれます。ガビガビに固まったヨゴレも面白いようにボロボロと取れますよ。
さて、この心の石鹸とは一体なにかといいますと「執着」と反対の性質のものですから、実は「感謝」なのです。
ヨゴレが張りついている隙間に「感謝」の泡が入ってくると、そのヨゴレは界面が滑りやすくなります。張りついていることができなくなります。汚れた手を石鹸を使って洗うようなものです。
不平や不満がべっとりついていても感謝の泡は簡単に剥がして流してしまいます。
後悔や嫉妬、怒りや悲しみも、みんな同じです。
どんなヨゴレにも感謝の泡は有効です。
さて、ではどう感謝するのか。このヨゴレにはこの感謝、あのヨゴレにはあの感謝とヨゴレに応じた感謝が必要なら面倒ですが、安心してください。感謝は1種類しかありませんし、しかも万能です。
また、美人で健康で才能があってお金持ちに生まれた人なら感謝できるけど、自分は感謝できないというのでは困りますが、大丈夫です。
誰でもどんな境遇でも、同じように感謝できます。たとえ明日のことが何も考えられないようなとてもヒドイ境遇でも「ああ、ありがたい」と必ずできます。
いわば最低限の位置からする感謝です。つまり最強です。
(生かされていることを感謝)
誰でもいつでもできる、しかも、最強の感謝とは。具体的にはこうします。
「自分は今、生きている。生かされている。ああ、ありがたい」
今、生かされていることに感謝します。「今」というのがポイントです。「明日」というともう欲が入ってきます。ですからそれは感謝ではなくなります。
「今、生きている」それを感謝します。
頭で理解できても実感が伴わなければ効果は半減ですから実感の仕方をお教えします。簡単です。
自分の呼吸に注目します。今、呼吸をしていることは、今、生きているから、生かされているからです。呼気に感謝。吸気に感謝。
一息一息「ああ、生きている」と感謝します。
「生きている、感謝」「生きている、感謝」・・・・・。
その気持ちが石鹸の一粒一粒の小さな泡になります。吸って感謝、吐いて感謝。ゆっくりと腹式呼吸をするとさらに効果があがります。
ヨゴレがどんどん取れていきます。自分がどんどん綺麗に真珠の玉のようになってくると、自分だけでなく周りもみんな生きているんだ、真珠の玉なのだと気がつきます。一緒にこの宇宙で生きているんだと嬉しくなります。
心が綺麗になると汚れがつきそうになってもすぐにつるりと滑って落ちてしまいます。軽やかに笑いながら、楽しい愛に満ちた人生が広がっていきます。。
(宝彩有菜)
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