修行２

修行２。

　自転車を止めても倒れない曲乗り？....................（宝彩有菜）

思考をどんどんゆっくりにしていくと、ある時自転車がとまるように、思考がとまります。
寝ている訳ではありません。すべての意識は限りなく覚めています。
覚醒しています。
宇宙のエネルギーが戯れている様子が全身全霊で体験できます。
さとりです。

では、悟るとはどうすればいいのでしょう？
それは、「思考という自転車」を止めればいいのですが、
普通、自転車を止めれば、倒れると思いますから、自転車はなかなかとめられません。
「倒れてもいいから、大丈夫だから、とにかく自転車をとめてごらんなさい」
と言っても、それでも、なかなか止められません。

時速１０キロで走っていたのを、修行のおかげで、時速５キロに。
次第に思考が、暴走することが減ってきました。
怒りや心配も随分減ってきました。

さらに、時速1キロに、さらに、遅く、歩くよりもっと遅くと修行を続けています。
周りの景色がゆっくりと見えます。自分に優しさが戻ってきました。
が、なかなか、止まれません。

止めるためには何か曲乗りのようなワザがあるに違いない、
とにかくスピードをさらに遅くすることだと頑張ります。

自転車が止まれば、確かに頭が恐れているように倒れます。
でも、本当に倒れる前に、さっと両足が出て、実際は倒れないのです。

人間は成長して大人になると、そして、毎日走りつづけていると、
ペダルから足を離すことが難しくなってきます。

でも、勇気を持って足を離してみる。
それが、修行の最終段階、つまり、さとりのコツです。
すると、楽に止まれます。大地に足をしっかりと着けます。
大丈夫です。
誰でも最初はそのように地球にどっしりと足を着けていたのですから。

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