宝彩有菜の「人生百科」(home)/(index)
| （30） 「過食につい」て」（その５） (スイッチオンにさせない方法） さて、どう、立ち回るか、それを、先ほどの例でやってみましょう。 ------------------------------------------ （問題の場面２） ------------------------------------------ 「頭ボス殿、頭ボス殿」 「あっ、はい、なんですか、肉ボス殿」 「頭ボス」はなにやら最近元気がありません。何か心配か、問題が有るようですが、「肉ボス」にはそれが何であるか良くわかりません。 「なんだか、最近元気がないですねぇ。肉体各支部も不幸感がただよってますけど・・・」 「ああ、ちょっと、問題があってね。ああやっても、うまくいかないし、こうやっても、うまくないし、うーん、うーん、 ああでもない、こうでもない、しかし、とはいえ、ああ、うう、ああ、うう」 「大丈夫ですか、頭ボスどの」 「ああ、なんとか」 「あのー、とても、不幸感がみなぎってるんですが、なんとかなりませんか。ずっと緊張した臨戦体制を敷いていては全体が不調になってくるんですけど・・・」 「だから、それを今、考えている所なんで、あの人の認められたのだが、しかし、プライドもあるし、ああだら、こうだら・・・・」 「あのー、このうつうつした、暗い不幸感は、いつ消えるんでしょうか」 「ですから、今、それを考えているんですが、ああ、きっとそうだ、しかし、そうはいっても、ああだら、こうだら・・・・」 「あのー、いつ、払拭されるんでしょうか」 「何がですか」 「何がって、この不幸感ですよ。いつになったら、幸福になれれんですか」 「いつと言われても・・・」 「ちょっと幸福になればいいんですけど、無理ですか」 「うーん、それを今考えているところなんだですけど、・・・・ああだら、こうだら・・・・」 「あのー、まだでしょうか？」 「もう少し、ああだら、こうだら・・・・」 「まだ、ですか」 「ああだら、こうだら・・・・」 「あのー」 「ああだら、こうだら・・・・」 「ま・だ・で・す・か」 「も・う・少し・・・・」 「まだ？」 「いま少し・・・・」 「ああああ、もう、待てません。いいですか、ちょっと幸福になれば、みんなも回復するんです。ですから、もう、待ってられませんから、私流でやってもいいですか」 「いやー、それは、ちょっと、しかし、ああだら、こうだら・・・・・」 「じゃあ、幸せになるメドはあるんですか」 「それが、ちょっと・・・」 「幸せになれるんですか？」 「もう少し・・・」 「もう少しじゃなくて、なれるか、なれないか？」 「幸せになれるだろうか、どうだろうか、ああだら、こうだら・・・・」 「幸せになれるんですか！」 「（えっ、あっ、そうだ。ここがポイントだ！）幸せになれるんですかですって？」 「そうです。幸せになれるんですか！」 「ああ、そう、そう、なれます。なれますとも、なれますよ」 「いつ、なれるんですか」 「（いつ？ いつかわからないけど、そんなことを言ってはいけない）すぐです。すぐ」 「すぐ？」 「（ああ、駄目だ。すぐでは弱い。指揮権を取られてしまう、ええと）ほら、もう、幸せになってる。ほら、今、もう、幸せ！」 「えっ、もう、幸せになってるんですか、頭ボス殿、本当ですか」 「本当ですよ。肉ボス殿。ほら、私はこんなに幸せ。仕事もプライベートも上手くいっているし、とっても幸運だし、ありがたいことばかりだし、みんな親切だし、元気だし、ほら、いま、楽しいし、豊かだし、嬉しいし、ほら、見てごらん桜も咲いてるし、これって、幸福ってことでしょ、ねっ、ねっ、分かった」 「本当に幸福なんですね。確かなんですね。頭ボス殿」 「ええ、そうですよ。確かです。幸福です。こんなに幸せ、感謝、感謝です」 「じゃあ、肉体各支部にも、そう伝えますよ。幸福だって。 ずっと、臨戦態勢を敷いてましたからね、休憩をとらせますが、いいですね。」 「ああ、どうぞどうぞ、何にも問題ないです。愛と幸福に溢れてますから、あはははは、大丈夫です。幸福の真っ只中、あはははは」 ［あはははは、本当ですね。やっと笑いましたね。心配してましたよ」 「あはははは、大丈夫、大丈夫。本当に幸福です。ハッピーです。ＯＫですよ」 「あはははは、よかった、よかった」 と「頭ボス」は、寸前のところで、指揮権を守り、「サバＤ」のスイッチオンを回避しました。今が幸せだと、「サバＤ」のスイッチを「肉ボス」は押す必要は無いのです。 そして、ここのところが、肝心なのですが、幸せかどうかを判断するのは、「頭ボス」の役割なのです。 そして、その判断が、正しいかどうかは、「肉ボス」には検証のしようがありません。 「頭ボス」的には、どんなに辛くても、どんなに苦しくても、「肉ボス」に向かっては、「今は、幸せである」と断言さえしてくれれば、「肉ボス」は「ほう、今は、幸せなんだ」と思えるのです。 そして、「幸せである」ときには、「肉ボス」は肉体各支部にリラックスの指令を出せるのです。すると、肉体は、やっと本来のイキイキした元気な肉体をたもてるのです。 「肉ボス」は考える力がありませんから、幸せになる道は、食べることしか思いつきません。その「肉ボス」に最後の手段をとらせるまで、「肉ボス」を不幸の中に、押し込めて、ずっと閉じ込めていてはいけないのです。嘘でもいいですから、「肉ボス」を救わなければいけません。 そして「肉ボス」を騙せるくらいなら、自分もそう騙されたって、ちっとも構わないのです。自分は幸せであると。 それに、幸せや不幸は、思い方です。判断の仕方です。 認められても、認められなくても、自分は幸せだと思えば、自分は幸せでいられます。 お金があっても、無くても、自分は幸せの中に居れます。 愛されても、愛されなくても、自分の幸せがなくなることはありません。 優秀な「サバＤ」にも感謝しましょう。 いつも心配してくれる「肉ボス」にも感謝しましょう。 そして、「私は幸せである」という思いを選択して生きていきましょう。 事実、「私は私のままで幸せ」なのです。 今も、今までも、そして、今からも、ずっと。 ------------------------------------------ 宝彩有菜 (C)All copyrights are reserved by Alina Hosai 2005 ---------------------------------------------- |
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